パウダーコーティング その4

パウダーコーティングで最後にご紹介したいのが、ダイナミックフロー方式です(勝手に命名しております)。この技術はオランダの大学Delft University of Technology Dr. Ir. J. Ruud van Ommenとそのベンチャーdelft IMP社によって開発が進められているもので、流れていくパウダーにプリカーサーガスが送り込まれて成膜、パージ、成膜、パージを繰り返していくものです。2016年2月時点では、まだ開発段階とのことでした。

dynamic flow

この配管をどんどん延ばして成膜ステップを増やせば、パウダー表面に希望の膜厚を成膜できます。(イラストでは、窒素(青色)も記入していますが、実際は不明です。)

チャンバーなどの成膜する部屋はなく、配管そのものがプロセス室となっています。量産に向いている手法なのですが、どうやってプリカーサーガスを次のプロセスが始まる前に配管から取り除くのか非常に興味のあるところですが、筆者はまだその説明を把握しておりません。特許も申請しているとのことですので、何か対策が得られているようです。