ALD/ALE2022 まとめ

先週6月26日から6月29日までベルギーのGhentで行われたALD2022に参加してきました。簡単にまとめを記載しておこうと思います。

1)オンラインはなくリアルでの開催でした。参加登録人数は750人以上。(内訳:アジア:142人(21%)、オーストラリア:1人、ヨーロッパ:401人(58%)、米国:143人(21%)データ元は最終日のClosing Remarkで発表された数字)

日本からはデバイスメーカー、装置メーカー、材料メーカーの人が散見されましたが、常連の大学の先生方がコロナ下で参加を見送られたせいか少なかったようです。大阪大学の浜口先生がALEのComitteeメンバーとして司会されていたのは心強かったです。

2)半導体では、相変わらずArea Selective Depositionの話が多く、期待の高さが伺われた。(ただ基調講演でも、実際に使われるのか?という質問が出て、製造への利用は未知でもある印象も残りました。)また2次元材料も次世代デバイス技術へとしての期待からか、発表数は例年より多かったと思います。

3)注目技術: Spacial ALDをノズルの先端に取り付けた3次元プリンターの発表が大いに注目されていました。ALTANTA 3D nanosystems社です。実際CEOの方はCommittee メンバーにも既に入り、司会進行もされておりました。

4)その他としては、 MLDとALDを融合したハイブリッドな成膜の発表も増えておりました。またInfiltration(浸潤)で有機材の表面にプリカーサーが染み込むことを利用した表面改質の発表も増えておりました。粉体用ALDの発表はかなり減っていた印象です。

5)来年の米国開催は通常として、2年後はフィンランドに決まったそうです。本来ならヨーロッパ開催の2年後はアジアのはずなのですが、残念です。

なお、基調講演以外は4つのセクションに分かれるため、全てを聴講をすることは不可能で、上記はかなり偏りのある見方です。